とりあえず、ホテルの横の道を入っていく。
この周辺は比較的ロンドンでも危険な場所。風俗系の店が並んでる。
でも歌舞伎町などと比べるとやはり黒っぽいイメージがある。
そこをぬけると Soho 。
昔、狩りをするときのかけごえがそのまま地名になったのだそうだ。
ここは大体中国人街だと思えばいい。そして、それにまじって 日本食の店も色々出ている。
ちなみに、ピカデリー・サーカスの近くにジャパン・センターという のがあって、日本食とか日本の本とか売っていて、多くの日本人がた むろしているが、それとは全く雰囲気が違っていて、ブリティシャイズ された日本という感じのレストランが多い。
かつて、ここの食堂で天ぷらそばを食べたことがあるのだが、値段が 400円ぐらいで、これは日本と同じぐらいだ、安い、と思ったのだが、 食べてみたら、なんのことはない、量が半分しかなかった。
# 9年前にパリのラーメン屋で食べたときは日本の倍の料金だった。
それにしても、日本食のレストランが増えている。
しかし、おめあては日本食ではなくて、中華料理だった。
適当なレストランを選んで入る。
とある老婦人のとなりの席をすすめられる。
その婦人は演劇関連だか報道関連だかをしているみたいだった。
婦人のところにお茶が運ばれてきたが、
「スープをたのんだのよ、まだスープが来てないわ。」
と言われてウェイターはお茶を下げた。
小さい碗のスープが運ばれてきたが、それがおいしそうだったので、 同じものをたのむ。それと、ここで食べたいと思っていたワンタン メンもたのむ。
「あら、汁物をふたつもたのむのね。はじめて見たわ。」
「スープはあなたが食べてるのをみて食べたくなったんですよ。」
といった会話をしながら食事をすすめる。
ちなみに、いっしょにサービスされたお茶はプアール茶だった。
「あなた、ここにはよく来るの?」
「いいえ。」
「そう。私はよく来るわ。」
なおも会話は続く。
「日本に行くとしたらどの季節が一番いいかしらね。」
「春か秋だと思いますよ。でも春は雨のシーズンなんです。」
「あらまあ、今日の天気といっしょね。」
婦人はお茶が給仕されたときに、冷めてると文句言って、交換させ たりしていた。パワフルなおばさんである。
食事も終ったので、婦人とわかれをつげてレストランを出る。
Soho の近くには Leicester Square レスタースクエア駅があるので そこからピカデリー・サーカスまで行き、ホテルに戻る。
すぐにシャワーを呼び、ひと風呂浴びてから今日のお金の勘定をし て、明日の予定を見てからベッドに入る。
その時刻7時か8時。
実はかなり疲れていたようである。
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