読了。
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長い監禁の末、断頭台の露と消えたはずの皇女ミーアは、幼いころの自分に戻ってしまい、その人生をやりなおすことになります。前世で断頭台送りとなったできごとからのがれるため、そしてトラブルや厄介事をしょわないよう、幼いミーアは奮闘するのですが。
かなり消極的な理由で成した言動が、ことごとくポジティブにとらえられ、やがて彼女は(本人のあずかり知らなぬところで)帝国の叡智とまで言われるようになってしまうのでした。
この盛大な勘違いな周辺の姿と、ミーナの全然関係ないことを考えてたりするところの差がおもしろいです。
でも、かつてはわがまま姫で、そのことが結局革命を引きおこすことになってしまっていたのですが、さすがに投獄生活の中で学ぶところはあって、倹約と謙虚な言動をするようになっています。なにせ、血税をふみにじることは、そのまま自分の血そのもので返さないといけなくなることを知ったからなのでした。
そのため、彼女の言動はまったく実を伴わないものではなく、少しの真実も含んでいるために、より本当の話らしく周囲の目には映ってしまうのでした。
この手の勘違い感動系物語は 無欲の聖女 もそうでしたが、この話もおもしろいです。数ヶ月前に広告を見たときにおもしろそうと思ったのはまちがっていなかったのだな。