今mixiのとあるトピックで空から物を落としたらどうなるかということで話題が盛り上がっています。
ある人は加速しつづけると言い、ある人は途中で速度は一定になると言います。
これはおそらく空気抵抗についてよく知られていないがためにもめているんだと思います。
空気抵抗は速度の二乗に比例して大きくなります。そして空気抵抗は面積に反比例し、質量に比例します。もちろん、物体の形状とか姿勢、また回転しているかどうかなどの条件によっても変わります。
ここでキモなのは速度の二乗に比例することだったりします。
物体が落下をはじめてだんだんと加速して速度が大きくなると、それにともなって空気抵抗が大きくなります。そして、ある程度速度が大きくなったところで、空気抵抗と重力が吊り合って加速度が0となります。そうするとこれ以上速度は増えなくなります。この速度のことを終端速度と言います。もっとも、終端速度には限りなく近付きますけど、漸近的なものだったりしますけど。
では、速度が最初から終端速度より早かった場合はどうなるか。
空気抵抗が重力よりも大きくなるので、物体は減速し、結局終端速度に近付くこととなります。
こういう考え方は、物理的な思考というよりは工学的なものを感じますね。
物理では理想的な条件を追求して単純な理論を求めようとするわけですけど、工学では色々な条件を考慮して、現実の挙動にいかに近付けるかということを考えますから。