きのうから熱ぽかったのですが、今日はそのままダウン。
このところ気温の変化が激しすぎ。
今日は気温も30度越えだったということで真夏日でした。あと数度高いと猛暑日です。あうー。
関東地方でも栃木の方では34度行ったようですが、関東地方で10月に34度越えしたのは観測史上はじめてのことらしいです。東京で32度となったのも37年振りだとか。
この前読了した本。
https://www.amazon.co.jp/dp/9784048922777
なんか no price と表示されていますが。。
元は著者の Web に掲載されていた作品をリライトしたものらしいです。
異世界に飛ばされる、という意味では異世界物になるのかもしれませんが、よくある異世界に行くということの意味が無い話とは違って、異世界というガジェットを活かした構成となっています。
異世界に行ったのに言葉は通じるのに文字は読めない。でも、そのこと自体が設定の根幹にあるような伏線が張られています。
主人公の雫は目立つ姉と妹の間にはさまれて地味で目立たない存在とされてきたのですが、異世界に飛ばされることで自分の意思で物事を決め、自分の目的のために自分のできることを努力してやりとげようと無自覚のうちに行動するようになっていきます。
そういう彼女を周囲の人たちはそれとなく認めていてくれたりして。
まぁ、飛ばされてきたこと自体に意味があるようなので、何らかの属性はあるようですが、知力も体力も人並にしかなく、それどころか異世界での知識が無い分、他の人の助けが無いと何もできない状態だったりします。
もうひとりの主人公エリクは謎の多い魔法士で知識欲旺盛。雫から雫のいた世界の言葉(日本語と、たまたま持ってきていた英語と独語の辞書からそれらの言葉)を教えてもらう対価として雫を元の世界に戻すための知識があるかもしれない都市の図書館にむけての旅に同行することとなります。
一介の魔法士のはずが、色々と普通では知り得ないことを知っていたり、雰囲気としては王家とのつながりもありそうな感じ。
雫の心も体もこの世界の理からはずれているため、雫はこの世界の人達が影響を受ける瘴気とかの影響も受けません。そのために、ラストでは自分にしかできないこと、を実行することができたのですが。
途中から合流したメアという少女は緑髪の魔族。過去の伝説とも関連しているようですが、何度か雫とエリクと邂逅することになります。
Amazonの書評とか見ると、Web 時代からのファンがイラストに対してかなり辛口の評価をしていますが、むしろ地味な感じの絵は好感度があります。(物語を邪魔しないという意味で。)
ラノベらしくないラノベで、むしろ普通のファンタジー小説として出版された方が良かったかもしれないというのは Amazon の書評と同じ意見。でも、大判とかだと高価になるから文庫でよかった。
もうすでに2巻の刊行が決まってるみたいで、11月10日に Babel II -剣の王と崩れゆく言葉- が出ることになっているみたいです。まだ価格は未定みたいですけど。
ちなみに、Babel というのは聖書の Babel の塔を意識しているようで、どこでも同じ言葉を話していた世界に、神の怒りから言葉が乱され、お互いの言葉が通じなくなった、という故事に由来するようです。そこに雫がこの世界の言葉を理解できることの鍵があるようで。(雫は話はできるけど、この世界の文字は読めません。)