昨年末に RedHat が2029年まで予定していたCentOSのサポートを2021年末で打ち切ると発表しました。後継はRHELの開発版で新機能が一早く提供されるCentOS Stream に乗り換えることをRedHatは推奨しています。
商用のRHELとほぼ同程度の機能を持ちフリーであるCentOSは人気があったのですが、この発表で界隈が騒然となりました。(この日記のサーバーもCentOS8です。)
そしてすぐにCentOS8のリプレイスとなるディストリビューション開発の名乗りをいくつかのサイトが立ち上げたのでした。
RHELの互換OSには以前からOracle Linuxがありましたが、こちらはRHELよりは安価とはいえ有償には違いがありませんし、企業の気紛れで今後どうなるかわかりません。その手のことに関してはOracleは信用ありませんものね。いくつものフリーのプロジェクトを吸収しておきながらどんどんサポートが滞ってきているところがあるので。
ポストCentOS 8の現時点にての最有力候補は、多分つい先日正式リリースした Alma Linux でしょう。一歩先を行った感じでしょうか。ただ、何分リリースされた直後ですし、実際の評価は誰かが使ってみて、それから出てくるのでしょう。
それから Rocky Linux もその候補のひとつです。こちらは4月の中旬から下旬あたりを目処にリリースの準備をしてるみたいです。Alma Linuxは開発に毎年100万ドルをつぎ込むと表明していますが、いかんせん1企業での活動なので、生来どうなるかは不明です。それに対して Rocky Linux は3社が合同してスポンサーになってると表明しているのが特色。その中にはslackの代用として人気のあるチャットシステムの mattermost社や、ECサーバーの AWS などが含まれていて、もしかしたら AWS も将来は Rocky Linux のコースも作るかもしれません。
どちらもかつての CentOS の開発者関係の人がかかわってるらしく、そのノウハウはあるとのこと。
どちらにしろ、年末までには移行しないといけないので、見極めが大切です。
ちなみに、CenltOS 8から Stream や Alma Linux への移行は比較的簡単みたいです。Stream はいくつかのコマンドで済むみたいですが、Alma Linuxはインストーラーをダウンロードしてきてそれを叩く必要があるみたいです。Rocky Linux はまだリリース前なのでわからないです。