今回もネタ満載です。
話そのものはものすごくゆったりして、話というほどの出来事も無いほどだったのですが、そこで描かれていた内容やキーワードがあまりにもコアすぎて。
まず、メルと小アルベールが朝食に食堂で食べていたベーコンとメープルシロップをかけたパンケーキは実在するらしいです。というか、英国で結構ポピュラーっぽい食事みたいな? ロンドンのおすすめパンケーキ にあちこちの店で食べられるこうしたパンケーキが載っています。メルがやっていたように、間にチーズが入っているものもあるみたいです。しょっぱいパンケーキって……。
アルスノトリアがパウリナといっしょに食べていたサンドイッチのパン・シュープリーズ pain surprise も実在の食べ物。食パンを刳り貫いて、中にサンドイッチが詰められているという。インパクト大!パン・シュープリーズの作り方 に写真と作り方が載っていますが、見たまんまですね。
パウリナがパン・シュプリーズのサンドイッチを見ながら語っていたキュウリは薄い方が良い、ということなのですが、19世紀の英国で流行ったようなものですね。今もアフタヌーンティーで供されるとかされないとか。【レシピあり】英国貴族が溺愛『キュウリのサンドイッチ』がウマすぎた! イギリス飯マズイって言ったの誰って叫びたくなるレベルやで!!
ペンタグラムの5人が集まって食卓でつついていたトード・イン・ザ・ホール Toad in the Hole (穴の中のヒキガエル) も実在の食事です。ヨークシャープディングに埋もったソーセージみたいな(?)料理のようです。多分、ぷしゅうとなっていたのはヨークシャープディングじゃないかな。英国の口福を探して No. 8 トード・イン・ザ・ホール
ピカトリクスがつついていた、手足がついたニンジンのような付け合わせの正体はわかりませんでした。名前が出てきませんでしたから。顔があったからマンドラゴラなのかもしれませんが、ちょっと小さいような気も?
アブラメリンが話していたアルマゲストやゲオグラフィアはクラウディオス・プトレマイオスの著書のようです。
そもそも、アシュラムのペンタグラムの5人も、みつけられた限りではメルの名前意外は全て魔導書 グリモワール grimoire の名前だったりします。
アルスノトリア(アルス・ノトリア) Ars Notoria に、ピカトリクス Picatrix、アブラメリン The Book of Abramelin、小アルベール Le Petit Albertですね。
小アルベールの姉の大アルベールもグリモワールのLe Grand Albertですし。
Ars Notoria (Ars Nova) が属するレメゲトン Lemegeton (ソロモンの小鍵 Clavicula Salomonis) もパウリンお姉さまのところで話が出てきましたね。5人の姉妹ということでしたが、そもそもレメゲトンを構成するのは ゴエティア Goetia、テウルギア・ゴエティア Theurgia Goetia、アルス・パウリナ Ars Paulina、アルス・アルマデル・サロモニス Ars Almadel Salomonis、アルス・ノウァ Ars Nova (Ars Notoria)からなっていて、パウリナお姉さまというのは、このアルス・パウリナからきてるのですね。パウリナで調べても出てこないわけだ ^^;;
結局メルの名前だけWikipediaでみつからなかったのですが、もしかしてメルというのは渾名で、本名が別にあるのかなぁ。あるとしたらそれもきっとネタなのだろう。。。