https://www.amazon.co.jp/dp/9784040677545
まぁ、なんと言いましょうか。
主人公が異世界からやってきた詐欺師まがいのかけ引きの強さを持ってるニート。
主人公の相手は没落した家の王女で、駆け引きに負けて主人公に隷属することになる。
チートな情報力と隠密性を持っていて、主人公を崇拝するほどの感じの異能の少女。
世界には何種類かの種族がいて、直接な暴力がふるえないように契約による戦いをすることで勝敗を決する。
と、まぁ、ここまで書けばわかるように、基本的なコンセプトはノーゲーム・ノーライフです。
出てる出版社も同じというやつ。。
良く企画が通ったな、と思いつつ、コンセプトは同じでも中見は全然違いますね。主人公がかけ引きで相手にミスリードをさそったりして、ハッタリをかました上で結局勝利するところとか、「勝敗は始まったときから決まってる」なんかはまんまなんですが、ノーゲーム・ノーライフが世界を相手にとことんゲームに徹してるのに対して、こちらは主人公がとにかくニートをつらぬくために努力してるという、意識の方向性が違うというのもありますね。
似たものがはこびっている、と言ってしまえば、最近は似たような異世界物がはこびってる中、知力とかけ引きだけで勝負していくという作品がむしろこのふたつしか無いということの方がびっくりなんじゃないでしょうか。
主人公はニートであることのために、とにかく働きます。全然ニートじゃないじゃん。そして、王女の方は最初から強い意思が一本通ったところがあって。
結局のところキャラの描かれ方が魅力的なんでしょうね。
多分、どうしてもノーゲーム・ノーライフと比べられてしまう作品だと思いますし、それがために受け入れてもらえないところがあるかもしれませんが、個人的には掛け値無しにおもしろかったです。
おススメします。
いや、異世界物としての異常な状態はむしろノーゲーム・ノーライフの方が強いわけだし、そのルールを突いた勝負もありましたが、こちらはむしろ、人同士のやりとりの方に比重が置かれていて、なおさらキャラが立ってる必要があったんですよね。
何度も繰り返しますが、おススメです。