シンガポールで習近平中国国家主席と馬英九台湾相当ん首脳会談が開かれました。
中国と台湾の会談は1949年に中国と台湾が分断して以来はじめてのことです。
ひとつの中国の話題が出ると台湾の内部で反発が出ると考えられるので、そのような表現が出ないと言われていたのですが、どうやらひとつの中国であるという認識を確かめたということで。
一応、ひとつの中国の中で共産党と国民党の対立が続いている事実を認めつつ、2つの政権同士の対話を続けるという意味合いらしいです。一応、将来の統一の話には触れず、共同声明なども出さないことなど、台湾の国内への配慮は行っているようです。中国の福建省のミサイル基地は台湾の方向をまだ向いてるんですよね。習主席はこれは台湾に向けてるわけではないと釈明していたようですが。
でも、台湾国内ではまた荒れるな。
中国は中国で、これを言質にする気かもしれないです。
書道に行ってきました。
文字に当たることはできたので、今回から武道館の書き初め展用の作品に入りました。
独立の方はもう錬成会をやってる日程がないので、この前やった状態のまま出すことになります。
でも、まだ出品票が届いてないんだよなぁ。
昨日の、重力波望遠鏡で取り上げたアインシュタイン方程式 $$ R_{\mu\nu} - \frac{1}{2}g_{\mu\nu}R = 8\pi GT_{\mu\nu} $$ ですが、昨日も述べたように計量についての2階の微分が含まれていて、この式自体は計量に対する微分方程式となっています。
一般に、微分方程式は特種な式の形状をしていない限りは解析的に解くことができない、つまり式の変形や微分・積分の公式などを適用して解を導くということができないため、コンピューターなどによる数値解析を行う必要があります。
アインシュタイン方程式についても一般的には解析的に解くことができませんが、ある条件を満すときに解析的な解が一意に求められます。
そのうちのひとつが、平坦なローレンツ時空であり、もうひとつが有名なシュバルツシルト解 Schwarzschild solution です。
点質量を仮定し、その周囲の時空が等方的、つまり点質量を原点として3次元的に回転した場合に時空の構造が変わらない、という制限を課したとき、アインシュタイン方程式は以下の解を持ちます。一般的にこの解は原点まわりに等方的なものであるために極座標(簡単に言えば半径と緯度・経度で座標を表わす)が用いられます。
$$ c^2d\tau^2 = \left( 1 - \frac{r_s}{r}\right)c^2 dt^2 - \left(1 - \frac{r_s}{r}\right)^{-1}dr^2 -r^2 \left(d\theta^2 + \sin^2 \theta d\varphi^2\right) $$
ここで、$c$ は光速、 $\tau$ は固有時間(観測者に付随した時刻)、 $t$ は時刻、 $r$ は中心(質点の位置)からの距離、 $\theta$ は北極方向から南極の方向にむかう緯度、 $\varphi$ は経度、そして $r_s$ がシュバルツシルト半径となります。シュバルツシルト半径は重力定数 $G$ と中心にある質点の質量 $M$ を用いて、 $$ r_s = \frac{2GM}{c^2} $$ となります。
式の形はあえて英語版の Wikipedia からひろってきています。
式を見てすぐにわかることなのですが、半径が $r=0$ のときと $r=r_s$ のときの両方とも式が発散してしまって計算ができなくなってしまいます。
$r=0$ は数学的な特異点であり、量子論を考慮するときにかなり頭の痛い問題となっています。数学的には複素数を用いるなどして回避する方法があるそうなのですが、それが物理的にどういった意味を持つのかはわかっていません。
もうひとつの $r=r_s$ は極座標表示をするときに必ずあらわれる特異点(といういうか半径が $r_s$ となる球殻)だったりします。質点のある原点にむかって落ち込む物体を外部から見ていたとき、物体の時間は引きのばされていき、シュバルツシルト半径に永遠に到達できないように見えます。そのため、到達することができない壁というニュアンスでシュバルツシルトの壁と呼ばれています。
ところが、質点に落ちていく物体そのものから見たとき、物体は有限の時間で質点まで落ちていきます。これはシュバルツシルト解を記述する上において、極座標が最適なものでは無いことを意味します。座標変換をすることでこの特異点は消失してしまうのです。そのため、シュバルツシルト半径は数学的な意味での特異点ではなく、座標の選び方の問題でしかないことになります。たとえて言うなら、極座標において北極や南極では経度が不定となりますが、座標を回転させて軸の方向を変えてやると極の座標を示すことができるようになるようなものです。
特異点の話を先にしてしまいましたが、この解のシュバルツシルト半径の外側での物理現象は、実は原点からの距離が充分離れていると漸近的にニュートン力学に従います。つまり $$ \vec{F} = m\frac{d^2\vec{r}}{dt^2} = \frac{GMm}{r^3}\vec{r} $$ によって計算された質点の運動と同じになります。(ベクトル表記であるため分母に $r$ の三乗が出てきますが、 $\frac{\vec{r}}{r} $ は単位ベクトルになるので、結局は $r$ の二乗となります。)
ここ重要です。
アインシュタイン方程式によって計算された時空はニュートン力学に漸近的に一致するのです。
質点に近付いていくと、光の経路も曲がるし、時計の遅れも生じます。
水星の近日点の移動の問題や重力レンズなどはアインシュタイン方程式の解であるシュバルツシルト解によって予言され、実際に計測によって実証された現象だったりします。(実際は、当初考えられていた効果の他の因子もあって、それらのトータルとして観測結果と一致します。)
詳しくは述べませんが、アイシュタイン方程式の解は他にも、空間が3次元的な回転に対して対称なのではなく、ある軸のまわりの回転に対して対称であると仮定したときに得られるカー解などもあります。(詳しくは Kerr metric を参照のこと。) これは中心天体が回転している場合の解となっているので、天体が一般には自転をしていることからこちらの方が原点近くの時空の構造をより現実に近い状態で記述していると考えられます。ここでは、シュバルツシルト半径に相当する場所にすきまのようなものができていて、そこを通過することで時間の反転、つまり過去への遡及ができるのではないか、という予想もありました。(様々な理由で時間の遡及は否定されてるようですが。) それと、太陽系内での天体運動については、シュバルツシルト半径に近付くような状態はありえにくいので、大体はシュバルツシルト解で用は足せるみたいですね。
時刻の計測が重要となってくるGPSの技術においては、このアインシュタイン方程式の結果を用いないといけないそうです。
以前、COMITIA 114lのときに触れたビッグサイトの問題なのですが、実はかなり深刻な状態になっているようです。
まぁ、同人印刷の栄光のサイトでの記事なのですが、ビッグサイトが東京オリンピックに合わせて使えなくなるというのは、同人業界だけの問題ではなく、広くビッグサイトを使用している産業全般にダメージをあたえるものだということです。
どうやらこれは10月22日にビッグサイト運営会社よりオリンピック開催に伴う「現時点での利用規約」について会場利用者に対してあった説明に端を発してるようなのですが。
日本で最大の規模を持つビッグサイトですが、実は世界的規模で見ると72位という規模でしか無いとか。北京やロンドンの時もこのようなコンベンションエアリアを使用する案が出たそうですが、結局は新規施設を建築し、そちらをオリンピックに当てたということです。
現在の計画ではオリンピック開催の前に、設備の改修とリハーサルのために2年間ビッグサイトが使用できないことになるということです。しかもその代替手段が全くないと。
幕張メッセはそもそも会場として使用されるみたいですし。
そのため、2年間の間、ビジネスの場として使用されてきたイベント(商談とかが見本市などで行われるようです)ができなくなることから、莫大な規模の損失が想像され、そのイベントで命脈をたもっていた企業によっては倒産の憂き目にあう可能性もあると。
そういう文脈の中で同人即売会をとらえると、ビッグサイトに集まる即売会の代替会場の確保はかなり困難な状況にあるようです。ただでさえ、他のイベントも代替施設を探してるわけですから。
同人関連で生活してる人も収入の機会を奪われることになりますし、即売会の規模縮小や中止が相次げば、同人誌出版社からの倒産も出てくるでしょう。
ただ、まだ、この計画は決定されたものでは無いということらしいです。
かなり分は悪いみたいですが。
そのうち署名活動も行われる予定となってるそうです。
最後に、リンクにあったページの末尾にあった言葉を引用しておきます。
“最後にこの問題が矮小化されないことを望みます。予想される矮小化されたコメントの典型例が「オタクが困るは問題ない、ガマンさせればイイ」です。会場問題は、同人誌だけの問題ではありません。”
10月31日にあったロシア機の墜落事故ですが、イスラム過激派によるテロの結果であることが濃厚となってきたみたいです。
回収されたブラックボックスには数回の爆発音が録音されていて、ある時点で突然動作を停止していたんだそうです。
ロシアも今はエジプトへの航空機の便を停止しています。
米国諜報部はこの事件がISによるものではないかとの推測を立ててるようです。
もしそうだとすると、民間航空機を爆破した最初のケースとなり、ISに大規模テロを起こすだけの能力があることを意味するようです。
どうにもISは得体の知れないグループです。大分前に指導者を捕えたという話や、本拠を空爆したという報道があったのにもかかわらず、今だに各地で活動を続けているわけで。