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つれづれなるままに

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16-July-2017 ノーゲーム・ノーライフな日 [長年日記]

_ [アニメ][映画][語学] ノーゲーム・ノーライフ・ゼロ (おまけで語源考察)

立川の映画館に予約して見に行ってきました。

ちょっと早めについてから、ちょっと離れたところにあったインド料理屋のマユールというところで昼を。結構前からあるところみたいで、中見がかなり広かったです。

劇場で予約したチケットを発券したのですが、そのあと何をするでもなく時間をつぶしました。ひまつぶしをするようなものが何もない。。

で、ノーゲーム・ノーライフ・ゼロ、見てきました。

2014年にテレビ放映されていたアニメのノーゲーム・ノーライフの続編であり番外編でもある作品です。非常におもしろかったし、感動しました!

原作は日系ブラジル人の榎宮祐かみやゆう Thiago Furukawa Lucas による小説、ノーベーム・ノーライフより。テレビアニメでは簡単に触れられていただけである、6000年前の大戦の時代に細々と生き抜いてきた人類 = イマニティ Immunity のリーダーであるリクと機凱種 Ex Machina のシュヴィを主人公としたエピソードから来ています。(ちなみに、イマニティという名称は唯一神のテトによってつけられた、免疫 = immunity から来たことばが種族名として用いられています。エクスマキナは、まぁ、おそらくはデウス・エクス・マキナ(機械仕掛けの神)を意識したものだと思います。というかその名称を見て最初吹きかけたし ^^;; ex はラテン語で、大体英語の from のような意味の前置詞で、machina は machine のことですね。つまり「機械から作られた物」という意味合いを持たせてるのでしょう。)

テレビ版、というか本編の主人公である空と白を彷彿させる主人公ですが、実際は正反対な存在だったり。

とにかくおもしろかったです。

ノゲノラファンじゃなくて見たこと無い人も見て損は無いと思います。かなり描写を削ることでテンポ良く、しかもちゃんと必要な設定はわかるように作られているんじゃないかなぁ。テレビ版がかなりコメディータッチで色彩も赤っぽいものだったのに対して、こちらはシリアスな話です。

いや、それにしても、ちょっと前に原作者のことを調べていたときに国籍がブラジルだということをはじめて知ってびっくりしましたよ。この「ゼロ」は原作6巻に相当して、アニメが放映された年に書かれているのですが、私が原作を読みはじめたのもこの時期だったり。ちなみにテレビアニメ化されていたことは原作を読みはじめた当時は知らなくて、しばらく読み進めてからその存在を知って地団駄踏んだものです。まぁ、15日にニコ動でやっていた一挙放送のタイムシフトをぎりぎり駆け込みで見ることができたので、原作アニメの内容の補完もできましたよ。

で、どうも2014年のころでもこの話で特有の、ゲームをはじめるときの掛け声盟約に誓ってアッシエンテということばの語源について話題になっていましたが、結局そういう単語はなくてラテン語から来た造語だろうという結論になっていたのかな? Yahoo知恵袋では英語のassent、つまり「賛成」から来てる造語ではないかと推測されていたみたいです。

ただ、この人の作品、良く良く読むとルビの部分は結構実在の単語が使われてるんです。前述の人類種のイマニティは英語で、機凱種のエクス・マキナはラテン語。天翼族のフリューゲルは der Flügel つまり翼から来ています。ドワーフとかエルフとかワービーストとかオールドデウスはわかりやすいので省略しますが。あとは作者がブラジル人だというのも要注意。そう簡単に造語は作らないな、と思いました。

で、みつけたのはスペイン語の asiento (アシエント)。英語に渡ってassientoと書かれることもあるみたいですが、残念ながら手元のOxford Dictionary では確認できませんでした。ただここここの記述から、古いスペイン語の言い回しで、王族から個人や団体などに貿易の許可を与えるときの「契約」の意味を持っているらしいです。まぁ、原作の「盟約に誓って」と似た意味になりますね。少なくとも「賛成」よりは元の意味に近いのでは。つまり契約に基いて、というわけですね。

元々、ユダヤ教を元にする宗教においては、人は神からの契約を守ることで天国に行くことを約束されるのだ、という考えを持っているわけですが、このディスボードでは唯一神テトとの契約によって、大戦のときのような殺し合いの無い世界が保証されていることを意味するのではないでしょうかね。もっとも、アッシエンテをasientoに同定する記述をみつけることができなかったので、真実は作者の胸の内だけかもしれませんが。。

ただ、もうひとつ、アッシエンテの前に使われていたアシエイトの方は元の単語をみつけることはできませんでした。

それにしても、種族名がラテン語から来ている機凱種の用語がことごとくドイツ語なのにも苦笑しましたが。。。

ちなみに天翼種のジブリールの名は、イスラム教におけるガブリエルに相当する天使 جبريل のことだったり。ガブリエルとジブリールを別に解釈するところもあるようですが、アラブ語ではまんまガブリエルの意味みたいです。

**追記**

明日(17日の日記)に追記がありますです。

_ [日記] 本ゲット

映画を見たあとで、立川名物の椰子の実サイダーを入手しようと、一番近いところに行ったのですが、そのついでにオリオン書房にも寄ってみて散財してしまいました ^^;;

https://www.amazon.co.jp/dp/9784560026144

うっひょう。こういうの弱いんですよね。


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