読了。
人気のシリーズの最新刊です。
王国で上がった東方貴族の叛乱に端を発した騒動の続き。
東方で行方不明になってしまった家庭教師のアレンの身を案じつつ、北と南の公女殿下たちは(ひとりを除いて)自分の責務を全うしようとしてるのでした。
前巻が南のリンスター家がメインだったのに対し、今回は半ば北のハワード家のエピソードに重点が置かれていたり。
でも物語のクライマックスはアレンの義妹のカレンが託された使命のことだったり。
平行して刊行されはじめた辺境都市の育成者シリーズと関連のある世界だということは聞いていたのですが、時系列的にどっちがどっちなんだろ、と思っていました。でも、おそらくこの巻で決着。片方には存在してる職がもう片方では過去のものという説明があったので。
辺境都市の方も今月刊行されるんだよな。
追いついたと思ったらもうクライマックスだし。
なんというか芳佳の魔法力にたよった強引な作戦が立案されていたり。
でもネウロイの攻撃から基地を守るために、不安定な魔力を一時使い切ってしまうのでした。
今回のシリーズでは、芳佳がずっと機能不全をおこしてる関係で他のメンバーたちの活躍の場が広がってるんですよね。ある意味正しい方向性だと思う。下手をすると501部隊のなかで芳佳だけが突出しすぎてしまうことになるから。
それにしても、坂本少佐が抜けてから戦闘隊長になったバルクホルンもすっかり様になってきたな。今までは先走りすぎてミーナに止められてるのに、前回はあせるミーナを諭したりまでしていたからなぁ。
前回は師匠二人の話。そして今回はイレイナとサヤの話。
とは言っても、話中、イレイナとサヤは中身が入れ換えられてしまってるのですがね。
こういう類いのエピソードがあると、大抵声優さん大変でしたでしょ、みたいなインタビューがどこかに載ったりするのですが、むしろちゃんとした声優だったら相手の役もちゃんとそれらしくできるようでなければ、とは思うのですがね。力量が必要なのは確かなのでしょうけど。ちゃんと入れ換わっていました ^^;;
そろそろ旅のニケの本の物語と師匠たちの関連が見えてきたイレイナですが、もうちょっと気付かないでいたいと思ってしまったり。まだ旅を続け、ニケの本の全5巻よりももっと多くの物語を紡ぎたいと思ったから。