最近アニメとか漫画とか見てると薬師という言葉が出てくるのですが、どうしてもこれ「やくし」と読んでしまうクセがあります。まぁ、新井薬師の影響なのですが、 くすし という言葉より やくし という言葉の方が日常に近かったからです。
医療を行う意味の くすし が本来の意味で、やくし というのは薬師如来(もしくは薬師菩薩) भैषज्यगुरु Bhaiṣajyaguru (バイシャジャ・グル) の方の意味で使われますね。英語版Wikipedia によると 薬師如来の正式な名称は भैषज्यगुरुवैडूर्यप्रभाराज Bhaiṣajyaguruvaiḍūryaprabhārāja で、漢語に訳して 藥師琉璃光(王)如來 “Medicine Master and King of Lapis Lazuli Light” とあったので、薬師というのは意訳なのですね。音写のことが多いのでめずらしい気がします。(あぁ、でも観音菩薩はアヴァロキテシヴァラ Avalokiteśvara अवलोकितेश्वर で、大日如来がヴァイロチャナ Vairocana वैरोचन だから、必ずしも音写とは限らないのか……。)
連れがそれぞれの使われはじめた時期について調べてみたところ、 くすし という言葉につながりがある人物は遣隋使の時代の人で、遣唐使の時代に くすし と名乗るようになったようです。くすしで調べると、奇す師(奇跡を起す医療関係の人的な?)から来てるという説とクスリシのリが脱落したものだという説が紹介されていました。
一方の薬師如来は唐の玄奘三蔵の訳した 薬師瑠璃光如来本願功徳経 Bhaiṣajyaguru-vaiḍūrya-prabhā-rāja Sūtra (もしくは 薬師経 Bhaiṣajyaguru Sūtra)に出てくる如来なわけで、玄奘が訳したというのが本当なら使われはじめたのは唐の時代。
結局似たような時代から くすし も やくし も同じ 薬師 の読みとして使われたんじゃないかなぁ、という感触でした。
YuNi の First Recording カヴァーの動画。
権利関係の調整でちょっとアップが遅くなってしまったみたいです。
この曲、聞いてるだけで難しそうな感じがしてくる。音程が取りにくいんじゃないかなぁ。
神椿の理芽のオリジナル。
「歌」というよりは「音楽」、音を聞かせるためのものみたいで歌うものではないような。
SFチックな動画とストーリーに乗せ淡々と進んでいく、海外のアニメーションのようなMVでした。
おもしろい趣向だな。