異世界物の大抵のものは貨幣が何故か10進法で変化してる記述がメインなんですよね。
なんたら硬貨がどうたら硬貨の10倍で……みたいな記述が散見されます。
でも、それって本当?
実際は、重量あたりの金・銀・銅の価値は単純な比率にならないし、その生産量とか流通量によってその比率も変動するはず。言うところの為替ですよね。
Wikipediaによると、古代ローマのアウグストゥス帝の時代には金 aureus ・銀 denarius ・銅 as の比率は1:25:400だったらしいです。銀と銅の間には青銅貨(というか黄銅貨) sestertius があって 100セステルシウスで1アウレウスになったとか。(時代によって材質は変わるみたい。)
で、1アウレウスはカエサルの定めた貨幣制度では 1/40 ローマンポンド(約8グラム)に相当していたというから、最近の金相場の1グラム7000円程度で換算すると、金貨1枚が6万弱、銀貨1枚が2000円強、銅貨1枚が140円ぐらい、黄銅貨が560円ぐらいという感じになりますね。もちろん日によって変動するだろうし、硬貨の両替のときには手数料が発生するのでもっと複雑になるはず。時代によっても変化し、ネロ帝の時代には金貨は 1/45 ローマンポンドに減らされ、カラカラ帝の時代になるとさらに 1/50 ローマンポンドまで下がったんだとか。この場合、金貨一枚の価値というよりは重さで価値を決めたという方が正しいんでしょうね。数を数えるよりももしかしたら天秤を使う方が自然だったのかも?
当然、異世界転生物で転生者はお金が計算が早い、なんて言われていますが、ところがどっこい、複雑な交換関係に悩むことになるでしょう。それどころか、金・銀・銅の両替そのものが一般ではできなかったりして絶望したりして、という未来が見えるのでした ^^;;
同じ時代でも、ある国では銀が余っていたり品質が高かったり、といった理由で、交換レートが破壊されるような事態に陥ることもあるようで。幕末の日本の貨幣がそんな感じで、日本の銀貨の価値がやたら西洋に比べて高かったといった記述がWikipdiaにありました。
そういうところにつっこむと話として単純に楽しめなくなるからやらないんでしょうけど、単純な10進法はいかがなものかな、と思ったりします。
上記のような複雑な関係じゃなくても、例えば英国の1ポンドは30年ぐらい前まではまだあったシリングで20シリングに相当していましたし、1シリングは旧ペンスで12ペンスでした。(今は1ポンド=100ペンスになっています)
Re:AcT の公式切り抜きで、以前獅子神レオナが歌配信でやっていたやつを上げていました。
かっこいいやつは普通に上がってる歌ってみた動画をよろしく、ということだそうで ^^;;
神椿の幸祜のオリジナル。
新・学園RPG「モナーク/Monark」の挿入歌なんだそうです。