今日は9時ごろ起きてきて、簡単な朝食を食べてからでかけました。
しばらくしぶっていた連れを連れ出すことに成功したもので。
高田馬場のトモニで連れの分の当日券を買って、上野へ。
まぁ、このタイミングで行くと大体上野に着くあたりで昼になるんですよね。
朝食は極簡単にしてあるので食べられます。
改札のすぐ外にあるアイリッシュパブのスタシェーンに入りました。もちろん、ワンコインランチにつられてです。
今日のは揚げたチーズとナスが入ったカレーでした。私はついでにハーフパイントのキルケニーを。
それにしても、アイリッシュパブなのに、どこを見てもみんなカレーを食べてる光景は一種異様 ^^;;;
一時期アイリッシュパブがはやりましたけど、最近はほとんどみかけないものなぁ。
それから橋を渡って、上野公園へ。
東京都美術館でやっているルーブル美術館展を見に行きました。
今回の展示は、地中海世界の歴史を追った美術品の展示となっています。
紀元前2000年ほどの、ミュケーナイ文明からはじまって、シリア、フェニキア、カルタゴ、ギリシャ、ローマと展示は続きます。
地中海は結構広いですけど、内海であることもあって沿岸の国は比較的似通った気候を持っています。その中で、数々の文明が興り、そして移り変っていったのでした。
でも、案外と民衆の生活スタイルはそんなに昔から変わってなかったのかもしれません。ところどころで、地中海をテーマにした映像作品が放映されていたのですけど、結構昔ながらの生活をしてる人たちがいるのですよね。
印象的だったのは、小アジア系の人なのかな? 何人かの人の顔のアップが出てきたのですけど、その瞳が特徴的でした。目がぱっちりとしていて、目の上の曲線と下の曲線が同じような形をしてるのですが、古代の彫刻の顔のアップにある目の形とそっくりなのです。本当に昔から同じ人たちが住んでいたんですねぇ。
レコンキスタ以降の時代の展示だったのですけど、釉薬をかけた陶器の色が唐三彩みたいな感じでおもしろかったです。もしかしたら、シルクロードを伝って唐から技術が伝来していたのかもしれませんね。で、そこには陶器の他に金属やガラスやファイナンスなど、素材ごとの展示があったのですけど、その中で、なにげに材質を見てぎょっとしたものがありました。セイウチの牙です。まぁ、さすがにセイウチは地中海にはいないでしょうから、北の方で象牙の代用品として使われたものなんだとは思いますけど。でも、セイウチの牙って、イメージとしては象牙よりも細そうだから、そんなに大きなものは作れないだろうし、なんだかかえって高価な気がしたのは気のせい? セイウチの牙に連れが異様に興奮してました。
高度な文化を持っていたはずのローマですけど、あるひとつの壺を見て考えてしまいました。エジプト時代の壺で、象形文字が刻まれているのですけど、後の面には後世にローマ人の彫ったラテン語がありました。精緻に刻まれた象形文字に対して、雑に削られたローマ字がなんだか。
レコンキスタ時代の展示を見てると、明かにアラブ系(当時はオスマントルコだったかな?)の文化の方が高いのに対して、聖地奪還をめざした十字軍の時代の文物は蛮族のそれとしか思えないものになっていて。実際のところ、スペイン・ポルトガルは土地を奪還したのですけど、そのあとでビザンチンの東ローマが滅んだあとで、ギリシャ世界はアラブの支配下に入るのですね。そして、西洋の目は地中海世界から離れ、忘れ去られていくと。
それがナポレオンのエジプト遠征の前後の時代あたりから、地中海世界に再び注目が集り、知識人の教育の最終段階として地中海世界を旅行するというのが流行したみたいです。まるで修学旅行ですね。破壊着くされたローマの遺跡もこのころに再発見されてるみたいです。
ある時点で文明の中心だった地域も、それがずっと中心であり続けるとは限らないわけなんですね。なんというか、旅行行ってきたし、お土産買ってきたし、物拾ってきたし、記念に文字を刻んでみたし(最後のは冗談として)、みたいな、なんというか、今の旅行者と大して変わりませんね。
最後の展示の近くのあたりで、今回の展示の中での目玉である、紀元100年ごろの「アルテミス、通称 ギャビーのディアナ」の彫刻が結構ゆっくり見てまわれる感じでした。まわりをぐるぐる回って見ることができるのです。紀元前4世紀の作品のローマ時代の模刻で、ローマ近郊のギャビーで発見されたものです。日本初公開だそうです。
今日は時期的にはもう学生は夏休みのはずですけど、思ったよりも混んでませんでした。まぁ、それなりに混んではいるのですけど、中を見てまわれないほどの混みようではなかったと。なので、結構ゆっくりと回れました。
最後のコーナーのところで、現代の人達の生活の様子を映したビデオがあったのですけど、そこで延々と見てるうちにかなり疲れてしまいました。いや、ビデオそのものはおもしろいんです。土をこねてろくろで回して器を作ったり、手早く革製のスリッパを作っていたり、丁寧にリュートを作っていたり、と、断片的な映像が次から次へと映し出されていたのです。全部で50本ぐらいあるということだったので、ほとんどの人は少しだけ見て通り過ぎて行っていました。さすがに私たちも全部見るにはあまりにも疲れすぎていたので、途中で切り上げました。
時計を見ると、中に入ったのが13時前だったのに、出たときは17時過ぎ。
4時間って、また記録を作ってしまった。
道理で疲れたわけだ。
上野だから、またこのあとで神保町まで歩こうかと思っていたのですけど、さすがにかなり疲れていたし、この時間だったので諦めました。
というか、長距離歩くよりも疲れたし。8000歩ぐらいしか歩いてないんだけどなぁ。
山手線で新宿まで出て、小田急と京王の地下のところの地下街にあった東京ラーメン、だったかな? 広州の麺を元にして作っている麺の店があったので、そこで夕飯を食べました。
酸辣湯麺を食べたのですけど、唐辛子の辛さではなくて、どちらかというと胡椒の辛さでした。スープのどろっとした感じとか色合いとかも、確かに広東料理っぽかったなぁ。
そのあとで、ちょっと本屋をのぞいてから帰りました。
とにかく疲れました。
でも、かなりおもしろかったです。
多分、これからお盆にかけて展示場は混んでいくのでしょうけど、行ける人は是非行ってみるといいです。
9月23日までやっています。
>東京都美術館でやっているルーブル美術館展を<br>いいなぁ(//▽//)首都圏は~<br>>釉薬をかけた陶器の色が唐三彩<br>緑と茶色(//▽//)
唐三彩よりも鮮やかさが少なかったんですけどね。