読了。
以前KADOKAWAから出ていた単行本の河出文庫版。
実はこの文庫版の出版はこの本のイラストを担当しているshimano氏がtumblrで紹介していたのを見てからなのでした。独特のイラストなので結構目立ちます。
KADOKAWAの単行本のイラストは『あの花』『君の名は。』のキャラクターデザインを手がけた田中将賀が担当していました。
文庫版が出たときにあらすじだけ読んでいたのですが、今回通して読んでみることにしたのでした。
AIと結婚した男が主人公の話ではありますが、テーマはむしろ人間と人間の関係性の物語でした。
AIのアンドロイド(というか人形のようなロボット?)と結婚することとなった31歳のサラリーマンの主人公と、主人公の客先のどこか冷めたところがありながら何かと主人公に反目する医者、主人公と医者の共通の友人で妻との関係で悩んでいる男。主人公が結婚したAIのソフトを開発した、思考回路が人間よりむしろAIに近いと言われる起業家の女子学生。
彼らはみんなどこかで他人とのやりとりにある種の問題を抱えていて、女子学生はその、どこかずれた論理で人と人の関係について解いていこうとする。
なんでもWEBでの朗読ドラマがあって、その後最近実写ドラマ化されたらしいです。どちらも主人公役を声優の梶 裕貴が演じるしいです。
なんか調べたらWOWOWで12月9日から「ぴぷる~AIと結婚生活はじめました~」というタイトルで放映予定みたいです。WOWOWかぁ……。。
作者は『ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。』という作品も出してるだけあって、どこか哲学的な内容を含んだ作品となっていました。(というかこの作者、元アイドルだったんだ。。。)